LalaーMukuーMerry

ロンゲスト・ライドのLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

ロンゲスト・ライド(2015年製作の映画)
3.9
メインストーリーは現代の美男・美女のカップル(美術を学ぶ女子学生と、ロデオ乗りに命を懸けるスポーツ系の若者)の恋のお話、サイドストーリーは1940年代の頃のカップル(美術の好きな小学校の先生と、彼に一目惚れした男性)の幸福な生涯の物語。二つが絡み合い、現代のカップルが影響を受けていく。なかなか引き込まれるいいお話と思いましたが、ラストのハッピーエンドは、ちょっと現実離れ感が強すぎて引きました。
          *
原作者のニコラス・スパークスは「きみに読むものがたり」の作者で、彼の作品はたくさん映画にされていることを、今更ですが初めて知った。全部ラブストーリーじゃないか!(ジャケットの写真はだいたい二人がキスする直前みたいなやつ) 二つしか見ずに結論するのは気が引けますが、どれも似た印象なんじゃないの? 
          *
原作者を否定するつもりは全くないが(むしろ感心する)、全然別のことも考えた。こういう大勢の人が喜ぶラブストーリーというのは、彼の作品群や、過去の世界中のラブストーリーの表現手法やストーリー展開を、驚異的に進歩してきたAIに学習させれば、そのうちに優秀なAIがラブストーリーを創作するようになるんじゃなかろうか? それを私たちはAI創作と知らずに(適当なペンネームを持ってるかもしれない)、あるいは知った上で、喜んで鑑賞するようになるってこと? それって、怖くない? 
          *
(模倣品がものすごい勢いで作られるようになって、著作権侵害を判定するのもついにAIがするようになる? そもそもAIの作った作品に著作権はあるの? 著作権収入はAIを開発した組織に入るのだろうか?
          *
人口が多くてプライバシー意識の低い国で、個人の嗜好情報が最も徹底的に利用されるから(効率的に学習できるから)、そういう国で最も「優秀」なAIができあがるだろうと専門家は言っている・・・)