ゆれる木

フェルメールの謎 ~ティムの名画再現プロジェクト~のゆれる木のレビュー・感想・評価

3.4
学識的な発見は多かったけど、映像としてはこの点数で。

フェルメールの絵ってずっと苦手で母親もなぜか苦手と二人で言っていた。
“geek”=オタクの絵だ、というドキュメンタリー内の言葉でやっぱりそうだよな、と…つまり、どちらかと言えば絵画の技術としては技巧オタクによる部分が大きくて、それと彼の物語的なイメージ(モチーフ)がちぐはぐしているように見えることが苦手の原因。
物語を語るとすれば、もう少しモデルの表情に向き合ったりするべきでは?みたいな、
フェルメールって、描くモデルの描き出し方に一貫性がなく、恐らくカメラオブスキュラに自分を寄せているが故
画家としての一貫性が感じられず
私からしたら全て贋作なんじゃないかって疑ってしまう程なのだ。(勿論流石にそんなことはないのにも関わらず)

ただ、カメラオブスクラ主体である面白さにフォーカスしたり、そういうコンセプトが“ゴッホ(印象派)が好きな日本人”の指針を変えて行くことは今後ある。
今は物語として語られるフェルメールをカメラとして語ると新しい発見や救いがそこに生まれるだろう。
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