女性の監督でしか描けない感覚だと思う。
辛さを乗り越えるために身体改造の外科医として才能を開花させていく主人公。
リベンジパートはさっさと終わり、身体改造コミュニティへのラブレターのような内容と主人公の才能にフォーカスされていったのが良かった。
あの双子が監督姉妹だと知ってテーマを表層的に使ってるんじゃないなという愛を感じる。
ド派手なシーンはないんだけど、丁寧な展開と良い役者と画作りで全然飽きなかった。
弱さを見せながら、強く独立した才能のある女性に成長していく姿は犯罪者なのに応援してしまう。
キャサリンイザベルの演技が素晴らしかった。
男はクズだと描きながら助けてくれる男も何人か現れるけど、結局下心と性的な目で見てたビリーは男って結局そうだよねと言われてるようにも感じる。
あのエンド、自分の才能を燃やし尽くして太く短く生きた晴々とした顔、切ないけどアーティストの生き様としてグッときてしまう。
アーティストって万人に好かれる事はできないけど、誰かを救ったり誰かどこかに才能を信じてくれる人がいるんだよね。アートってやっぱりいいなってまさかこの映画で考えさせられるとは思わなかった。