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ビューティー・インサイドのgozenのレビュー・感想・評価

ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)
2.0
んーーーーいやーーーーーなんでこんなに奇抜で掘り下げる価値のある設定なのに薄っぺらく感じてしまうんだろう…。

なんか、愛している人の外見が毎日別人になってしまうことに対して、苦しみ、悩み、もがき、考え…というターンが短かったのかな…?
純愛なのは良いけど、二人してこの稀有な困難を乗り越えようとする苦悩、葛藤があまりに薄すぎた気がする。それで純愛ぽく締められても、はぁ?ってなるわな。
字幕だったから元の言い回しからどのくらい変わってるかにもよるけど、脚本はどうなのかしら…。モノローグも多くて割としゃべってる気がする割に、台詞が甘っちょろい気も…。
視覚から得る情報、認知、って、ものすごい量かつ大切で影響の大きいものだと思うので、それを題材にしておいてこの味付けは無いでしょ、と思ってしまう。
斬新かつ深い設定に、ポツポツと語られるモノローグと、なんかふわっとフレア効いてて綺麗な画面と、純愛と…って、例えるなら、めったに取れない美味しい肉に、これかけときゃ間違いないっしょ!みたくクレイジーソルトかけたみたいな、実は丁寧なようですっげー雑な作品だと思う。
いや、これがさ、ハリウッド映画でよく観られるわっかりやすーい「色々あっても絶対くっつかせるぜ!わかってんだろ?でも視聴者みんな気持ちいいだろ〜!?(堂々)」みたいな方向ならいいのよ。でもちゃうやん。
わてはこういう題材持ってきて、ここまでしんみりしたテイストにするなら、考えて考えて作品を掘り下げて生み出してほしかった。それよりも、こうしたらウケるよね、面白いよね、感動するよね、というのが透けて見える感覚がして、クソが!!!っていま書きながらこの感情を自覚したよ。
こんなんすんだったらハチャメチャコメディに調理するとか、スリラーに振るとか、他の組み合わせが良かったなぁ。
認知と愛を掛け算しておいてこの有様は無いぜ。
わてが超苦手とする、凝ったフリした大衆狙いの雰囲気映画だった。
この作品好きな人たちごめんなさいね。綺麗な目で物事を見ることが出来ない人間なもので、どうしてもセコさを感じてしまうのよこういう作品は。
だから、君の名はより天気の子の方がずっとマシ。(完全に飛び火)
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