ちゃんゆい

はじまりへの旅のちゃんゆいのレビュー・感想・評価

はじまりへの旅(2016年製作の映画)
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親の教育方針とは、結局、子どもたちを将来どんな環境で生きていかせるかで決まる。
そして子どもの瞳の光を生涯失わせないために、親には、子どもの意思を絶対的に尊重するという固い決意が必要だ。

森で、生きる智力と思考力を育てる教育は、子どもたちが自力で生きていく力を確実に育んでいた。
しかし、いつか将来大勢の人に揉まれ、社会生活を送る日が来るとしたら、適合という有無を言わさない巨大な力に、自分一人で立ち向かうことは難しい。

両極の教育からどちらかを選択するのは、親のエゴや自分世代の経験というバイアスがかかる。
だから、親ができることは、社会というものを包み隠さず教え、その選択肢を提示し、子どもに選ばせることだけだ。

その時までに、子どもに智力が育っていれば大丈夫。

子どもを育てるという覚悟は、この世のあらゆることを隠さず教えるという覚悟を決めることでもある。
そしてその覚悟は愛として、子どもの身に染み渡る。

親になるまでに学ぶべきことがたくさんある。
そして、親もまた不完全な人間であることを共有し、共に学ぼうとする素直な姿勢を持ち続けることも大切だ。