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はじまりへの旅のエスのレビュー・感想・評価

はじまりへの旅(2016年製作の映画)
4.1
映画という媒体でこの家族の成長の旅路を見届けられて本当に幸せだなぁと、この幸福感が涙となって溢れてくる。

子供にとって何が最適かは育ててみないと分からないし、育児方法も宗教と一緒で、親が何をどう信じ、どう我が子を導くかにかかってる。それがどちらに転ぶかは分からない。

だいぶ家父長制が浸透しきってるなと思ったけど、みんなが黙認してきた悪影響である決まり事やしきたりを理屈では切り離せない現代社会から守りたいというベンたちも正しいし、なかなか保守的ではあるものの子供たちが社会に出た時の事を考えて現実を突きつけるおじいちゃんたちも一理あった。それぞれの価値観、尺度があって、どれも間違いじゃない。物凄く考えさせられた。

ただ、ベン、レズリー、なにしこの家族のように虚構やまやかしの波に飲まれず、己で知り、考え得たその意志を突きつめた人たちがいたから世界は良くなってったんじゃないかなと思う。

この間みたグッドウィルハンティングに然り、本読んで自分に足りない知識を深めることへの憧れを募らせつつ、外に出て何かに挑戦し、実際に感じることも忘れないでいたい。

”希望は無いと思うと確実に無くなる。自由への衝動と物事を変えるチャンスを感じたら、世界を良く出来るかもしれない。
一生忘れたくない台詞に出逢ったかもしれない。

終わってから毎日ガンズアンドローゼズのSweet Child O' Mineきいてる。美しかったあのシーンに胸を馳せて。
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