赤いジャケット

クリード チャンプを継ぐ男の赤いジャケットのレビュー・感想・評価

3.5
ロサンゼルスの少年院、どうやら喧嘩が起きたようだ
少年が相手のパンチをかわし、執拗に殴りつける
引き離され、独房に放り込まれる
そこへ女性が訪ねてきて、少年に告げる
アナタの父親は・・・そこでタイトルがドーン、「Creed」
カッコいい!冒頭から話しに引き込まれた
映画史に残る伝説の映画【ロッキー】、無名の新人俳優が自身の書いた脚本で主演を務め、大ヒットを飛ばし、アカデミー賞に輝く
本作はそれをまたなぞる様な構成になっている
独立資本で一本しか映画を撮っていないライアン・クーグラーが映画【ロッキー】シリーズを引き継ぐ
劇中、対戦相手のチャンピオンが言う、「親の七光りでここまで来たんだろ」
この言葉は本作にも当てはまる、我々観客は本作が映画【ロッキー】シリーズの一作だから観る、だけど一つの映画作品としては面白いのか?ライアン・クーグラーはそれを証明しようと持てる力の全てを叩き込む
圧巻だった一試合フルでの長回し、クラシカルでありながら異様に盛り上がる劇伴、主人公であるかつてのチャンピオンの息子が真にリングへ上がる理由が明かされるのはクライマックス
ライアン・クーグラーは演出に成功しているように思える
もちろんロッキーの話しでもあるし、新たな主人公クリードの話しにもしっかりとなっている
我々は新世代のチャンプの登場に歓声を上げざるを得なくなる
ただちょっと残念なのはヒロインの扱いかな、彼女にもう一ドラマあればもっとグッときたようにも思えるけど、あくまで主人公の目線で描かれるだけだし、それも演出なのかな