このレビューはネタバレを含みます
煩い噛ませキャラ的なのがいなくて、厳かな雰囲気が印象的だった。
背中から誕生するエイリアンプロトタイプ、未完成なそいつがまぁきっしょい。前作で溜めた分しっかり登場してくれて良かった。
乗組員たちの夫婦の関係が事態をややこしくし、そしてその片方が奪われ命を生む番が潰されていく展開は、創造を禁じられたアンドロイドの意趣返しにも感じた。
それは傲りへの天罰か、種の運命か。
初めての「エイリアン」の誕生はまさしく、我が子が産声をあげるかのような妙な感動に包まれていた。
恐るべきバッドエンドには、監督のしたり顔浮かぶカタルシスを感じると同時に、これまでの「エイリアン」シリーズの宿命を想起したりして、より徹底的に絶望的な気分になった。