川端康成が成瀬巳喜男に撮ってもらいたい一心で書いた小説なんじゃないのかなと困惑してしまうほどに成瀬巳喜男の映画になっていた。
これを全編セットで撮影されてたであろうとボヤいていた蓮實重彦はもう映画を…
このレビューはネタバレを含みます
戦後の鎌倉の雰囲気が味わえてそれだけでも楽しめた。
上原謙は最低の男だが、会社の女事務員、愛人の生き抜く力の逞しいこと。
原節子も最後はもう一度自分の人生を再構築しようとする前向きさも、原作とは違う…
川端康成の小説の映画化だがタイトルの「山の音」は聞こえてこない
上原謙より1歳年下らしい山村總が父親役をしていることに驚くが、人生に投げやりで不倫を繰り返す息子に苦しめられる嫁との、思いやり以上…
乱れに乱れまくった昨今ならば嫁(原節子)と老け役の義父(山村聰)で間違いでも起こりそうな筋ではある。三島由紀夫曰く接吻だけで自決する大正の女性の貞操観念から戦後の昭和で緩くなったとは云っても劇中の家…
>>続きを読む【同盟戦線】
自分は昭和初期〜中期を描いた邦画がたまらなく好きである。
特に好きな邦画監督なら迷わず小津安二郎をあげるし、好きな俳優なら笠智衆。
そうなって来ると好きな女優は原節子になるはずだ。
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