ハレンチ学園在学生

山の音のハレンチ学園在学生のレビュー・感想・評価

山の音(1954年製作の映画)
4.0
久々の再見。鎌倉の山々に囲まれた閑静な住居に、原節子と上原謙の夫婦とその両親の山村聰と長岡輝子、出戻ってきている中北千枝子とその子らが暮らす。例によって最初はなんということのないホームドラマに見せかけているが、上原の浮気から原の堕胎に至る関係性の断絶、山村が抱く原へのそこはかとない恋情と原の山村への思慕、中北の山村への不満などが明るみになるにつれて、家族間で渦巻く感情のぶつかり合いを寒々しい思いで見つめるほかなくなる。いつものパターンだ。上原と山村の年齢は上原が一つ上だが、山村の貫禄と上原のやさぐれ男ぶりが年齢を感じさせない。上原の秘書役で杉葉子が出でいるのだが、168センチでシュッとして目立っていた。当時としてはかなり高身長ではないか。