MoscatoBianco

イマジンのMoscatoBiancoのレビュー・感想・評価

イマジン(2012年製作の映画)
2.5
そんなコウモリみたいなこと(反響定位)が人間にもできるんかい? と思ってちょっと調べたら、少なくとも「自分はできる」「(他の人も)10週間訓練すればできる」と主張している人はいるようです。
ホントにできると凄いですね。でも10週間ですから、お気軽に というわけにはいきませんけど。

主人公のイアンは反響定位ができる人という設定です。それを他の人(青少年)に教える役割で、視覚障害者施設に赴任します。

この人と言うか、映画の趣旨について、全面的には賛同できませんでした。
◦イアンが反響定位を教えることはOKです(インチキでない限り)
◦イアンが杖を使わないのもOKです(インチキでないことを証明するためであれば)
◦視覚障害者も閉じこもっていないで、もっと外に出て活動しよう という呼び掛けもOKです
◦反響定位の訓練のためであれば、杖を使わないのもOKです

賛同できないのは、反響定位ができることや、外に出て活動することが、杖を使わないこととセットになっているように感じたことです。そこは混同すべきじゃないと思いました。

反響定位ができたら"杖は捨てよう" とか、"杖を捨てて"健常者のように活動しよう とか意図しているのであれば、それはちょっと違うかなと思いました。
健常者と誤認されることが目的になっているみたいでした(実際に誤認されてムフフだったし)。でも、それが目標ではないはずです。

あと、健常者は目隠しをしないとイアンの授業に参加できないというのもおかしいです。目的が違います。介助目的の参加であって、生徒と同じ条件で授業を体験することが目的ではありません。
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