JunIwaoka

彼は秘密の女ともだちのJunIwaokaのレビュー・感想・評価

彼は秘密の女ともだち(2014年製作の映画)
2.0
2015.6.27 @ フランス映画祭2015

予告編を観て面白そうな気がしなーいと思った嫌な予感は的中。観ていて感じたのはこういったジェンダーフリーな映画は現代的だけど、近年グザヴィエ・ドランがセンセーショナルに撮ったからどうしても霞んでしまう。
冒頭セリフらしいセリフがなく情緒的にさせながら、女装のロマン・ドュリスに突然爆笑させる展開はオゾンらしくお見事だったけど、前々作"危険なプロット"のように引き込まれるスリリングさもなければ、共感させる胸の苦しみも感じなかった。
クレールが抱える親友ローラーへの憧れと劣等感からふさぎ込んだ女性性を開花させることに対して、ゲイのオゾンがヴィルジニアを通じて言わんとすることは分かるんだけど、そのもどかしさに耐えきれず途中で飽きてしまった。エンディングも想定通りで消化不良のまま。。

フランソワ・オゾン新作ということで、公開日も決まってるしわざわざ観る必要もないかなって思ってたところ、オゾンご本人が再び来日するということでチケット取ったらキャンセルになったことを当日知った。。けれどゲストの今をときめくアナイス・ドゥムースティエが劇中の内向さが一切なく、煌びやかな笑顔と作品に対して真剣に語る聡明さにやられました。まさかゲストから観客に質問されるとは思わなかったな。
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