うーん。夫婦でもそうだが、なぜこんなに新しい生命を軽く扱えてしまうのだろうか。
しかも男性側がこんなふうに言えるなんて現代的な感覚の視線で悪いが胸糞悪い。
ベビーブームの頃がそういう時代ということで…
めくるめく視線の会話劇。かなり倒錯的で、転覆的な2ショットのエロティシズム。戦前的家族像の崩壊なんていう生易しいもんではない。根源的な愛の不可能性を描きながら、ともすれば婚姻制度の欺瞞そのものに挑戦…
>>続きを読む東宝
2023年12月 9日 シネラ
11:00〜
出だしの字幕と音楽、会社へ向かう人々の後ろ姿からの会社での上原と杉のバストショットとセリフまわしはもう小津調そのもの。
けれど登場人物いずれも…
山村聰と上原謙が親子役と聞いて、年齢的に違和感があったので、調べてみたらなんと上原謙の方がひとつ年上だった!
そんな事は微塵も感じさせない、山村聰の老け役に感服。(この当時40代中頃)
老いへの不安…
暗い廊下が、道が印象に残る。
冒頭のの、上原謙が原節子を呼び原節子が振り向く、その後挿入される夜の家の不穏さ。
なかなか変なタイミングの挿入も多くて、家に帰ってきた後に、誰もいない夜道を写したり。…
なんか小津っぽさが若干あったような気がします
ストーリー展開は逆東京物語。
原節子が労られる側。
鼻血を抑える原節子は何か美しさを感じる。
タオルの持ち方?顔の角度?目線?
ラストシーンは、並木…
正直なところ、成瀬の映画はそこまで好きじゃないが、今作は原節子と山村聰の演技が映画の質を底上げしていて、実力以上のものが撮れていると感じた。全体的に「浮雲」とは対称的な内容になっている。自分はもちろ…
>>続きを読む成瀬監督はいつもどきりとする男女の一瞬を切り取るが、明確な善悪や裁きを描かない。
菊子が幸福そうに見えるのは義父と一緒にいる時だけで、他は虚な目でどこかわからない場所を見つめている。当の夫はそんな…