くるぶし

ハイヒールの男のくるぶしのレビュー・感想・評価

ハイヒールの男(2014年製作の映画)
3.6
ハリウッドはLGBTQ路線が流行中ですが、こちらは2015年の韓国映画。

幼いころから女性になりたいと願う主人公は、どうせ女性になれないのならと究極に“男”を磨き上げ、いきついた先がヤクザを相手に立ち回る敏腕警察官。

身長188cmのチャ・スンウォンのビジュアルは何をどう間違っても男の中の男であり、そんな彼が女性性へと憧れが…ってかなり無理があるんじゃないかと思っていたけれど、終盤は彼のアクション含む演技力でねじ伏せたようなもの。お見事。
ストーリーとして警察VSヤクザの抗争部分が破綻しているので、かなり力技ではありますが…。

特に気になったのは、職場のホモフォビアたちによる酒席での精神的ないじめ。「his」にも似たようなシーンがあったけれど、子孫を増やし家族を大切にせよとする儒教の国・韓国を描いたかなりリアルな描写なのではないでしょうか。  大きい身体をこわばらせる姿にいたたまれなくなりました。

ラストシーンは最近見た作品のなかでは断トツで切なかった!
韓国は基本的に同性愛を認めていないキリスト教徒もかなりいるので、教会でのシーンはヒリヒリして仕方なかったです。
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