老人XY

アリスのままでの老人XYのレビュー・感想・評価

アリスのままで(2014年製作の映画)
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映画を観て泣くことがほぼ毎回のことになってきたいま、改めてわかったことがある。それは、泣くことにも種類があるということ。涙は、たまったり、こぼれたり、あふれたり、流れたり、落ちたり、出たり、浮かんだりする。片目から一筋スーッとなることもあれば、前が見えなくなることもある。思わず上を向いたり、うつむいたり、目を背けたり、離せなかったり。一概に泣くといっても色々あるんだなと、知った。というか、知ってたけど忘れてた、のを思い出した、ような気がする。

本作では、鼻の奥がツーンと痛くなるような泣き方だった。

・スピーチのシーンでの、「世界の一部」というフレーズ?考え方?概念?言葉?が記憶に残った。ひねくれ者と言われようと、自分は「みんなでいっしょに」だとか「ひとつになろう」的な呼び掛けが嫌いですが、「私は世界の一部である」という考え方はいいなと思う。孤独感がだいぶ薄らぐ。こんど孤独がどーのこーの言う自分に気付いたら、状況に酔っ払ってねぇで勉強しろって言える。
俺たちは一人残らず孤独なのに、ひとりではない。映画を観て、本を読んで、音楽を聴いて、歴史を学んで、つくづくそう思い始めてる。
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