うらぬす

アリスのままでのうらぬすのレビュー・感想・評価

アリスのままで(2014年製作の映画)
4.7
言語学の教授として教鞭を執る主人公(ジュリアン・ムーア)が若年性アルツハイマーに罹り、葛藤と悲しみに立ち向かいながらなんとか自分のままであろうとする話。

もちろん病状は不可逆的に進行するから、ある意味では結末は見えているけれど、それでも思わず涙が滲むシーンが多くあった。物語中盤でのスピーチと、ラストの主人公の娘が主人公にとある話を読んで聞かせる場面は、ほんとうに心に染み入るようだった。

自分の病を知った主人公は衝撃的な決意をひとつするんだけど、その気持ちはよくわかるしなんなら自分もそうするかもしれない。自分が自分でなくなるのはつらい。たとえ、いずれそのことさえもわからなくなるのだとしても。