Horace

ボーダーラインのHoraceのレビュー・感想・評価

ボーダーライン(2015年製作の映画)
4.5
90点

おそらく今年史上最高の撮影だろう。ロジャー・ディーキンスは絶対的な巨匠だ。音楽と音響のコンボが緊張感を高めている。ヨハン・ヨハンソンのスコアもまた、映画を動かすエキサイティングな原動力だ。パワフルだった。信じられないようなアクションスリラー。非常に暗かった。色ではなく、題材が。ヴィルヌーヴは最も下劣な題材を、強烈でダークな映画に仕上げる術を心得ている。特にデル・トロの演技は一流だった。彼はこの種の題材に慣れていて、それが如実に表れている。彼のキャラクターはとてもリラックスしていて、意地悪で、静かなデル・トロとは正反対だった。デル・トロのキャラクターは無感情で容赦がない。今までで最高の演技だ。ただ唯一消化できなかったのはディナーのシーン。目を回して数分間ショックを受けた。
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