原題「SICARIO」も良いが、邦題「ボーダーライン」も的を射ている。
陸の国境線を挟んで、麻薬組織を撲滅すべく戦う「男達の」物語。
米国内でCIAが活動するには?他の映画であまり描かれない側面。某有名FPSの題材にもなっている。
毒をもって毒を制す、大義と任務のために善悪の境界線をも越える男達。
撮影監督はロジャー・ディーキンス。メキシコ国境の雄大な景色はもちろん、暗視装置を使った夜間作戦とトンネル内の戦闘もリアルに描かれる。
銃器描写もリアルを追求し、某有名銃器インストラクターからも高評価。特に国境線では民間人がいる中でのプロの動きが垣間見れる。
装備もCIAとFBIで優劣をつけているのも面白い。
音楽は故ヨハン・ヨハンソン。重低音が際立つ「night vision」「tunnel music」は重苦しく不安や緊張を煽る。この映画を印象付ける大事な要素。
ラストシーンはボーダーラインのどちらに立つかで印象変わるはず。