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ボーダーラインのMiniのネタバレレビュー・内容・結末

ボーダーライン(2015年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

前半と後半部分に視点が分かれる。
前半部分が観客側と同じくほぼ状況を聞かされないまま話が進行していく、徐々に大きくなるBGMが不安にさせ逃げ場なく追い詰め、緊迫した空気で埋め尽くされる。
淡々と進行していく。

主人公がイラっとするくらい頼りない、そしてブラがダサく、きっと下とセットじゃなくても気にしない人だろう。状況にのまれ過ぎて耐えられなくてイライラして禁煙してたのに直ぐ吸っちゃうし、周りの反対を押切り行動したら大失態、いい感じになった相手が実は敵でした〜、そのカッコ悪いところをベネチオデルトロに助けられて優しい言葉をかけられ信用したら、防弾チョッキの上から撃たれちゃうし。コトが終息したら悪を正当化する書類に銃で脅され泣きながらサインし、撃とうとしても撃てず、信念もなく弱くどうやってFBIでやってきたんだろうって疑問に思うくらい普通な人。
キャリアのFBI捜査官なのに周りの空気を読んでか威圧感がある怪しいおじさん達にビビって状況を何にも聞けないのがイラっとした、この人選ばれた人だよね?

後半、ベネチオデルトロが何者で彼がそこに居る理由も明かされると、急速に話が進行する。
彼は幽霊の様な佇まいで敵対するカルテに雇われ、更に妻子を殺され復讐の為にCIAとFBI協力する。
ベネチオデルトロの言葉数こそ少ないが狂気をはらんだ重たいセリフと希望の消えた瞳で諭されると、何も言えなくなる。

メキシコ麻薬カルテの終止符を討つためCIAもFBIもっと上の法も変えられる人達も犯罪者までも巻き込んだ、法を無視した危険な作戦。
どこからが悪なのか?誰が敵なのか?
ボーダーラインが弾けなくなるほど悪化している。
誰が敵か探る暇もなく銃口を向けられたら撃てとか、警官服を着てたら怪しいとかどちらに付くかはその時々によって変わる。
どっちの悪がマシかって位の世代交代。
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