かめしゃん

コンフェッション ある振付師の過ちのかめしゃんのレビュー・感想・評価

5.0
追記
大名作とかじゃないけど、奇妙に頭に残る映画だった

メモ

・丁寧な暮らし
・論文「米国バレエの過去と未来」

・突然ぶっ込まれるデンマーク産大麻
・体位がどうのこうの

・無自覚な老害の話なのか?となる
・「どこぞのクソ野郎が責任を取らなかったからだ」

ちゃんとイラついたから、脚本・演出とか俳優の演技がうまいんだと思った
特におじと妻の俳優

成り行きでおじが「行き詰まった夫婦の為のメンター」みたいな役割になるのは、けっこう無理がある展開とは思ったりもしたが、ある限定的な状態でのみ成立するファンタジーで、あのおじの人間力が為せる技なのか、とも思ったりもした 

編み物ね、丁寧な暮らしな訳ね、
と思いきや、いや実際丁寧な暮らしなんだけども、編み方の行ったり来たりの動きがアレの動き方と一緒だとか突然言い出して、頭がイカれているのかと思いきや、意外や意外、妻の深層心理に突き刺さっている、みたいな演出

あのおじは、自分のマグマのような性的欲望を自覚していて、その力は圧倒的なほどに恐らく本物であり(芸術家としてもおそらく)、人に迷惑を掛けないよう引き籠もって生きている 

キモいとキモくないのラインとしてかなり際どいが脚本のテクニックで成立させている 

あのおじを好きになれるかどうか、それに全てが掛かっている映画

おじのことを擁護すると、
・若い頃の奔放な生き方の結果、自業自得的に酷く人を傷付けたし、自身も傷付き、反省している
・罪は自覚して初めて罪となる つまり自覚していない人は平然と生きている その点、あのおじは罪を自覚して生きている
・性的な奔放さを極めた結果、真にセックスがもらたす喜びを信奉するにまで至るが、人に迷惑をかけるので、自己統御するための努力を積んでおり、長年に渡り自制を継続させることな成功している(おそらく必死になって)
・終始セックスの話題が出るが、そのおじのパンドラの箱を開けてしまったのは夫婦のインタビューの方からであって、そこの脚本も上手い(ストーリー上、その話題に触れない訳にはいかない為) 

総括
結論として、なんだったんだろう、
と思うが、見てよかった映画
また、いつか観返したくなるかもしれない
許容力というか、胆力というか、途中で水ぶっかけられて帰られてもおかしくないが、
あの妻が、精神的に成熟しているというか、フェアに、中立的な立場で留まれたから成立している人間ドラマ

The「相手が不快に感じなければそれはハラスメントではないのである!逆もまた然り」が生命線の映画かもしれない なかなか無理があるかもだけど…
かめしゃん

かめしゃん