世界三大サーカスの一つ「リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカス」の創設者である興行師P・T・バーナムの半生を描いたミュージカル。貧しい家庭に育ったバーナムが、フリークスと呼ばれる世間から隠れるように生きていた人々を集め、ショービジネスの世界に踏み込む物語。
全てにおいて力強い作品でした。どこまでも強かなバーナムの生き方、サーカスの面々のキャラクターと、それを支える力強い音楽（足踏みで刻むビートが印象的）が、この作品を物語っているように感じました。いたってシンプルなストーリーを、力強いミュージカルシーンで描くというのは、素直に格好いいです。バーナムの言葉の「最も崇高な芸術とは人を幸せにすることだ」という、エンターテイメントは何かを作品全体で語ってくれました。
サーカス団の面々のそれぞれのキャラクターが素敵で、欲を言えば彼ら一人一人のシーンも欲しかったところですが、そう思わせるほど、彼らの存在感は素晴らしかったです。世間から疎まれて生きてきて、当初はバーナムも金儲けのために彼らを利用していた、それを理解した上で、なおバーナムと、彼が作った「家族」が大事だと訴えるクライマックスは素晴らしいです。
「This is greatest show!」の通り、ショーとはこういうものだと、物語を通して力強く描いてくれた傑作でした。
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どのミュージカルシーンも素晴らしい中、個人的お気に入りはバーでフィリップを勧誘するシーン。バーのマスターのアシストっぷりが最高です笑
