カタクチイワシ映画レビュー

ネオン・デーモンのカタクチイワシ映画レビューのレビュー・感想・評価

ネオン・デーモン(2016年製作の映画)
3.5
モデルを夢見てLAへやって来た16歳のジェシー。彼女はその天性の魅力ですぐにチャンスを掴み、トップへの道を歩み始めるのだがー。


な〜んて書くと少女のサクセスストーリーみたいだけど、全然違う。美しいけど、ダークでグロテスクでエグい、そんな感じの話。はっきり言って面倒くさい映画でした。個人的に、近年観た作品でここまで賛否両論という言葉がピッタリなものは他にありません。以前観たレフン監督の『ドライヴ』が好きな自分としては、こんなのも撮る人なんやとびっくりしました。

とはいえ監督の徹底した映像美・色彩美、画作りは健在だし(でも正直今作では鼻について感じちゃった)、テーマである『美』や『持つ者持たざる者』の話は面白く、考えさせられてしまいます。その差を見せ付けられたときの絶望感って、誰にでも一度はあるものでしょうし。でも、それでも、自分は…! みたいなのも含めて。


それはそうとこの映画、大好きな女優 エル・ファニングとジェナ・マローンが出てるんです! もうそれだけで面倒な話は置いといて観る価値あります。ぶっちゃけ監督には申し訳ないですが完全にそっち目当てで観ました、ゴメンナサイ! 美人さんばっかの映画だけど、中でも2人は可愛くてますます好きになりました。

と、まぁ真面目なハナシ、かなり人を選ぶ作品だと思います。ですが賛否両論というのはいい作品の証拠だと私は思っていますし、セリフではなく映像で魅せる、正しく映画的語り口の映画であることは確かです。試しにつまんでみるのもいいんじゃないでしょうか。ちょっとオススメです。

もちろんエル・ファニング好きには超オススメですよ!