映画武士道

ドラゴン・フォー3 秘密の特殊捜査官 最後の戦いの映画武士道のレビュー・感想・評価

3.2
結論としてはようわからんです。

中国版時代劇ラノベという武侠ものの作品です。簡単に言うと時代劇×ドラゴンボールor北斗の拳みたいな感じの作品群を武侠ものって言います。
中国の時代劇が基本ベースなんですが武術の達人ならビームを撃っちゃったり空を飛べるようなのが当たり前の世界観ですね。

私がこのシリーズ全然見ておらずいきなり完結編を見てしまったので、なんか全然ストーリーに入り込めませんでした。

ストーリーとしては皇帝が簒奪されそうになる中国史お約束のパターンをなんとか阻止しようとする「冷血」「無情」「追命」「鉄手」の特殊能力を持つ秘密捜査官の話。という設定なんですがシリーズ完結編のためか全然これらのキャラが立ってない。というかそんな人いた??鉄手の人は会話でちょいちょい出てきていて既に死んでるみたいでした。
全然秘密の捜査もしてませんし。

私が見たストーリー的には皇帝がお忍びで街見物に行ったら簒奪派の襲撃を受けて宮殿に帰れなくなり正義の捜査機関の諸葛正我率いる神侯府にかくまってもらう。
諸葛正我たちと一緒に宮殿に帰って簒奪派の野望を阻止できるか?というストーリーです。

私がストーリーを見た感じではそれらの人たちはもう主役からほぼ外れていて主要人物ではありませんでした。

主要人物は
皇帝:かなりだめだめな感じの皇帝。だけど実は主役。暗君と言われてる。お忍びで都見物に行ったらどこの部隊に所属してるかわからんけど兵士の集団の襲撃を受ける。一緒にいた忠臣の宦官が身代わりになって死んでくれたおかげで生き延び都に潜伏。(宦官は大体悪役なんですがいい人は珍しい。歴史上では宦官の忠臣も結構いる)なんとか宮殿に戻ろうとするも宮門の兵も簒奪派に買収されてるらしく帰ろうとしたら殺されかける。まだ皇帝に忠誠心があると思われる捜査機関の神侯府(主人公たちが所属しているであろう捜査機関)に身を寄せる。
神侯府の連中に頼り切らないで英断を下して状況をひっくり返す。

簒奪するしようとしてる丞相:いつの間にか死んでる

諸葛正我:神侯府のリーダー。今回の主役的な人物。めちゃくちゃ強いはずだけどイマイチ活躍しないであっさりやられる。なんか哲学めいたことをしゃべっていて尊敬できそうな人柄

安雲山:敵のボス。めちゃ強い。金庸作品の「笑傲江湖」に出てくる究極奥義の任我行教主の吸星大法の使い手。というか金庸作品呼んでないとこの技の凄さ理解できないでしょ。なんの説明もなく吸星大法を使って相手の攻撃を吸収したりして向かうところ敵なし状態で蹂躙してくる。神侯府のリーダーの諸葛正我もあっさり倒して廃人にしてしまいます。この技はようは敵の力を全部吸い取って自分の力に変えちゃう奥義で簡単に言うとドラゴンボールの人造人間で力を吸収する奴がいたのですが、あれのめっちゃ強い版です。
敵の気弾を全て吸収できるほか、遠距離から相手に触れる必要なく相手集団のエネルギーを吸収。吸収された相手は廃人になります。
吸収攻撃だけで相手集団を壊滅できる上に自分は強くなる。っていう凄い技ですよ。もちろん吸収で自分の気を高めているので吸星大法以外の攻撃技もめちゃ強い。

これらの人たちのストーリーですね。他の人たちはあんま目立ってなくてよくわからなかったです。
ストーリー的には正直金庸作品に比べるとかなりイマイチ。しかも技を金庸作品からパクってる感じですしねえ。
シリーズ完結編から見てしまったのが悪いのでしょうが、全然登場人物に感情移入できませんでした。
映像的にはまあまあよかったと思います。北斗の拳風のサイキック風武闘アクションは武侠ものなのでそこはちゃんとしてましたね。安雲山の強さはやっぱラスボス級!って感じはしました。
シリーズ1から機会があったら見たいです。

北斗の拳が好きな人はこのシリーズ悪くないかもしれません。戦闘アクションは悪くありませんでした。
でも3から見た人には登場人物の背景がほぼわからない不親切設計なので全然入り込めません。見るならちゃんと1から見た方がいいですね!

あと個人的に金庸作品のドラマ版「神鵰俠侶」で黄薬師役をやっていたユー・チェンフイさんが見れたのは良かったです。今回は安雲山の悪役でしたが「神鵰俠侶」に出ていた時はまるで仙人みたいで神秘的な感じでした。

諸葛正我役のアンソニー・ウォンさんも金庸作品のドラマ「雪山飛狐」で胡一刀役やってましたので懐かしの金庸作品出演俳優勢が見れた感じです。
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