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PERSONA3 THE MOVIE #3 Falling DownのTELのレビュー・感想・評価

PERSONA3 THE MOVIE #3 Falling Down(2015年製作の映画)
2.9
<前作、前前作よりは良かったけど…>


※劇場版ペルソナ3の前作、前々作視聴済み、ゲームプレイ済み


アクションあり、日常ほのぼのシーンあり、恋愛要素あり、感動ありとかなりバランスの良いストーリー展開だと感じました。映画の冒頭は若干意味不明だったので驚きはしましたが、徐々に映画の世界にのめり込むことができ結構楽しめたと思います。

ただ、唐突な展開や説明要素のないストーリー進行が多いのはしかたがないのかもしれません。この映画は観客が「ペルソナ3をプレイしたことがある」前提で作られている上に、ゲームを無理やり2時間程度の枠におさめているため展開が早過ぎるのはどうしようもないことなんでしょう。

前作はあまりにも早すぎるストーリー展開とどんどん増えていく敵味方の新キャラたちに翻弄されて全く楽しめないまま映画が終わりましたが、今作は新キャラこそ出てきますが、戦闘シーンやシリアスなやりとりよりも日常学園生活や修学旅行といったシーンが結構あるので比較的落ち着いて楽しめました。

特に修学旅行シーンは面白かった。完全ギャグですね。主人公や伊織、真田らが温泉に入っているとお約束通りゆかりや美鶴、風花が入ってきて「やばい!」と危機的状況に陥るわけです。そしてなんとかして脱出を試みるものの当然見つかり・・・劇場内でも笑いが起きていましたね。ダークでシリアスなペルソナの雰囲気が一気に明るい雰囲気になった場面でした。

今作の主人公は前半はゆかり、後半は伊織でしょう。ゆかりと美鶴、伊織とチドリ、ゲームでの印象深いシーンが映画ではかなり綺麗にまとめられてより感動できる演出がなされていたと思います。特に最後の別れのシーンなんて素晴らしかった・・・これはぜひ観てもらいたい。

そしてラスト、前作はラストが最悪で後味の悪い終わり方でしたが、今作はとにかく続きが見たくなる引きの強いシーンで締められていました。橋の上でアイギスと望月が対峙するシーンですね。これからどう話が進んでいくのか、次回のラストエピソードの公開が待ち遠しいです。

と、色々書いてきましたが、今作は結構オススメできます。ただ、ペルソナ3のゲームを知らない、もしくは前作、前々作の映画を観ていない人は、この映画を観ても意味不明だと思いますので観ないほうがいいと思います。もし観るなら最低でもこれまで放映された映画をすべて観てからのほうがいいですね。


※今回の入場者特典は設定資料的な小冊子とビックリマンシール的なものでした。できればミニ色紙が欲しかった・・・
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