Aiko

パパ、遺伝子組み換えってなぁに?のAikoのレビュー・感想・評価

3.5
映画監督であるジェレミー・セイファートが、種が大好きな長男の影響もあって「遺伝子組み換え作物=GMO(Genetically Modified Organism)」
に興味を持ち、息子たちとともに遺伝子組み換え食品の真実を追うドキュメンタリー。
食の安全とは、知る権利とは、GM作物を用いた搾取システムなど、様々な角度から考えさせられる作品です。
※GM食品とは?GM食品の様々な問題点とは?についてはこちらがわかりやすかったです(http://gmo.luna-organic.org/?page_id=18)
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GM食品の人体への影響については、安全性が確約されていないにも関わらず、厚生労働省は「食べ続けても問題ない」「人体にも影響はない」と言い切っています。厚生労働省が提示している資料はこちら(https://www.mhlw.go.jp/topics/idenshi/dl/h22-00.pdf)。
しかし、少しデータは古いですがアメリカ産大豆の9割はGM食品、日本で流通している大豆の7割はアメリカ産とのこと。
食品表示に直接的に表れていないところで、かなりのGM食品を口にしているはずです。(Webで少し調べると、GMの可能性がある成分が何かわかります。)
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また、GM食品の恐ろしさはそのシステム。除草剤と遺伝子組み換え作物をセットにした独特のビジネスモデルで様々な健康被害をもたらしたほか、
農民の搾取システムを作り上げ、彼らの人生そのものも台無しにしていきます。合わせて視聴をお勧めします→失敗の十年―GMコーンに騙された農民たち(https://www.youtube.com/watch?v=SLrF6oIiTh0&list=WL&index=80)
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この1本の映画から、さらに知らなければならないことが沢山出てきました。種子法撤廃が与える影響とは、日本の食の安全はどれくらい守られているのか。
様々な事実を知れば知るほど、人間は他人や自然をどれほど犠牲にできるのだろうと悲しくなります。ただ、必要なのは知ること、声を上げること。それを改めて感じた1本でした。
Aiko

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