原作は荒木一郎による漫画で、監督は曽根中生。日活ロマンポルノの異色作。徹頭徹尾ハードボイルドな作風。😎
同じ血が流れているのに全く別々な生き方をしている姉妹のドロドロした愛憎劇が展開され、当時の精神的に荒廃した若者や娼婦に身を落とすヒロインのcoolでスタイリッシュな生き様が強烈。「好色一代女」の現代版。
全編カメラアングルが鈴木清順っぽくシュールで、あらゆる男の性を貪って生きるヒロインの逞しさがゲチョゲチョした雰囲気の中で進行していく。回想シーン/或いはフラッシュバックが多めなのはご愛嬌。
現代の娼婦(あと貧困層の若者)の描写にもう少し切り込んで欲しかった不満もあるのだが、曽根中生らしく過激にして愛嬌ある演出によりグイグイ見せる手腕は評価したい。上映時間68分でよくこれだけ濃ゆいドラマを凝縮させたものだ。🙄
この監督の中でも過小評価されがちの映画なんだが、もっと注目されてもいい日活ロマンポルノの秀作。💋