ユカートマン

最高の花婿/ヴェルヌイユ家の結婚狂騒曲のユカートマンのレビュー・感想・評価

3.8
ど田舎で保守的なおじさんの娘たち3人が続々と移民たち(ユダヤ人、アラブ人、中国人)と結婚してしまう。最後の一人は白人のフランス人と結婚してほしい…と願う中、娘から婚約者はカトリックだと聞かされ喜ぶも、実際に会ってみたらコートジボワール出身の黒人だった…という話。

頭の中では多文化を尊重しようという考えが理解できてもいざ自分の身に降りかかると話は別。グローバルとかリベラルとかそういった綺麗事では片付けられない父親の葛藤が上手く描かれていた。もうひとつ面白いのが、子どもが異人種と結婚するのが嫌なのは白人だけではなく黒人も一緒だということ。観る人を選びそうな過激なジョークが連発する中、そういったこともちゃんと考慮していてめちゃくちゃ面白かった。3人が移民と結婚しちゃったから最後の1人は白人のフランス人と結婚させよう…とプライベートライアン(兄の3人が戦死し末っ子を戦地から救出する映画)を引用するシーンで腹筋崩壊。でも(日本語の字幕にはなかったけど)フクシマジョークが出てきたときに顔が引きつった自分はタチが悪い。ちなみにアメリカでは内容が過激すぎて公開出来なかったらしいから日本で観れることを感謝して、皆さんもぜひ観ていただきたいです。超オススメ。
ユカートマン

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