ジュライ

MERU/メルーのジュライのレビュー・感想・評価

MERU/メルー(2014年製作の映画)
3.9
ヒマラヤで最も難しい(らしい)、未登頂の登山ルートに挑む三人の男性を記録したドキュメンタリー。
すごく良かった!

総重量100kg近い装備を背負ってほぼ垂直な大岩壁を登るものの、まだルートの1割しか進んでいないうちに嵐で4日間もテントに閉じ込められ、食料の大部分を消費してしまう。
そのうえ手足は凍傷になり、濡れっぱなしのつま先は腐っていく……。
登山未経験の私からすると、モチベーションが湧き出る理由が一つもないような気がしてしまうんだけど、それでも彼らは登っていく。

1度目は頂上まであと100mというところまで行きながら、進むことも留まることもできない状況に陥り撤退。

3年後にリトライしようと計画するものの、リトライのわずか5か月前にメンバーの1人が死ぬほどの大怪我を負い、脳への血流が半分になってしまう。
さらにもう1人も大雪崩に巻き込まれてあやうく死にかけるなど波乱が続き、周囲の誰もが止める中、3人はそれを振り切って再びメルーに挑み登頂を果たした。

男女どうこう言うのは今の時代良くないのかもしれないけど、やっぱりこういうのは「漢の生き様」と言うんだろうな、って感じ。
合間合間に映る山越しの星空が息を呑むような美しさで、生であれを目にしたら山にのめり込む気持ちも分かる気がする。

ところで登山家ってガチムチなイメージがあったけど、そうでもないのね。まあ身体が軽いほうが有利か。
ジュライ

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