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MERU/メルーのfuripのレビュー・感想・評価

MERU/メルー(2014年製作の映画)
3.8
"直登"とはー
登山で岩壁・氷壁・滝などを回避しないで登ることなのだそう。

ヒマラヤ山脈、メルー中央峰にそびえる“シャークスフィン”は腕利きの登山家たちが何度も挑戦、ことごとく失敗しており、その難度は最高峰、前人未到のルート。なぜ難しいのか、まずは地形で山の高さ、距離、壁の高さ、壁の上部が下部より突き出ている(反り返っている!)、風、雪、氷、それからつるつるの岩壁、荒れる天候…って、書き出していて嫌になる要素が満載…。この難攻不落のルートをへ果敢に挑戦、登頂成功するまでを撮影したドキュメンタリーです。

登頂成功までに何度も、何度も失敗します。これは無理だろう、不可能だわ、無理、と、観ているわたしのほうが心折れました。観ているだけのわたしが心折れるくらいですから、実際チャレンジしている方々はもっと、打ちひしがれていました。

チャレンジ失敗したあと、同じ登山家の方がチャレンジするからどんなだったか教えてくれ!って来たとき(自分で頑張れな!)と、思ったのですが、コンラッドさん(リーダー)は独占する気なんてないから知ってること何でも教えるよって、気前よく教えていらっしゃいました。心の広い、大きいです。結局、教えを請うた方(最高峰の登山家さんだそう)も残念ながら失敗、それを聞いて"よし、俺らがやるぞ"って燃えるコンラッドさん。凄い…。

失敗するたびに難度が上がっていきまして、チーム・コンラッドは大変な状況になってしまいます。最後の登頂、やるぞと言った際に周りの人、み~んな反対(普段応援してくれている方々が)していて、本当に過酷な状況、状態でチャレンジして登頂成功となったので、激熱。

金、名誉とかじゃなく、それぞれの想いのまま、純粋にひたむきに挑戦する姿がめちゃくちゃカッコよかったです。
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