黒羊

ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男の黒羊のレビュー・感想・評価

3.0
「ニュートンナイト」

マシューマコノヒー主演。
アメリカの内戦、南北戦争時にいた実在の人物の物語。

戦闘シーンは最初の40分程で、塹壕や野戦病院のあたりはリアルなのだが、デンゼルワシントンの「グローリー」の様に戦闘メインの映画ではなく、貧乏白人・奴隷黒人達を分け隔てなく束ねたリーダーの生き様、人生の話なので、バトルシーンは思ったより少ない!

実在の人物を描く映画によくある感じですよね。脚色が出来ないのでどうやって見せるか、という所がね。ちょっと残念。

なんか息子の?
85年後?(南北戦争から?)
の裁判シーンに急に飛んだりして。

「あー、あの時代のあの州の法律はああだから、あれを争ってんのね」なんて即理解出来るアメリカマニアではないおいどんなので、何を裁判で争ってるのかもよく分からない。

映画の後半は南北戦争が終わって数年後。白人至上主義の殺人集団「KKK団」が暴れる時代。
デンゼルワシントン演じる黒人活動家の映画「マルコムX」でも、KKK団にマルコムの父親が殺されるシーンとかありましたが、この映画でも黒人達が殺されたりしますが、ニュートンがKKK団と戦うシーンは無し。
奴隷契約とか言われてさらわれた子供を助けたりはするけど。

南北戦争が終わって奴隷制度が無くなっても南部の黒人達は自由を手に入れた訳ではなく、様々な困難があった事を描いてはいますが…

後半のまとめ具合がかなり気になった映画でした。

戦争の理不尽さ、人種差別の酷さや不平等と戦ったニュートンを演じたマシューが良かっただけに、ちょっと残念やったかな。

変なルールに目を瞑る者、従う者。
おかしいと言って、家族を犠牲にしても戦う者。
これらの人々を見ていると、スケールは違うが自分が今いる会社を思い出した。

戦うには、正義(利益)、命(生活)、力(金・人徳・知恵)がないとダメなんやなぁ。
黒羊

黒羊