えりみ

ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男のえりみのレビュー・感想・評価

4.3
WOWOWで。
米国人でも知る人が少ないという偉人ネタ、当然私も知らんけどMマコノヒー目当てで録画。彼の魅力大爆発で大満足♪
2016年米国で公開されるも大コケしたらしい。南北戦争からレコンストラクションを描くがっつりしたアメリカ近代史ネタにも関わらず中国資本系スタジオ作品てのが意外。さすがに中国人キャストをぶっこんでくる等トランスフォーマーの時みたいな無茶なごり押しも無しw
オープニングから人体破壊描写あり、
犬を丸焼きにし(豚の丸焼きもあるけど)、
縛り首の描写まであるのでお子様視聴注意。
KKK(クークラックスクラン)の勃興も描写されている。
歴史の勉強になると思うけどねぇ。。。

ニュートン・ナイト本人の半生に加え、100年近く経った20世紀に黒人との結婚を問題視され彼の曾孫まで裁判にかけられる!というネタも入れ込んだため2時間半近くの大作に。
異人種間結婚禁止法(ジム・クロウ法)はアメリカで1964年まで存在していたっていうねんから、そら簡単に人種差別無くなれへんよね。
法律が人種分離を唱えてたんやもん。この辺は日本のらい予防法等に通じるものあり。かといって法治国家で法を無視するわけにもいかんし立法府(国会議員)にはちゃんとしてもらわな困りますなぁ(さっき「はじまりへの旅 」みたばっかりで影響され気味😅)。
とはいえニュートン・ナイト自身が最初に唱えてるのは「世界は一つ!人類皆兄弟」いうてるわけではなく、
「貧乏人が何で金持ちのために戦って死ななアカンねんっ!」と
搾取からの解放に黒人も白人も関係無いやろという主張。
リンカーン大統領も差別撤廃のために立候補したわけちゃうしね。
差別感情を煽っているのは一部の金持ちが搾取するのに都合がいいから、という至って現実的な経済的理由によるものである。ということが理解出来る映画。出自やなんや性格がなんやとか歴史がとか皆後付けなんですねぇ~。
てっきりニュートンナイトは北軍の人かと思ったら南軍、しかもミシシッピの人やからさあ大変。周りはゴリゴリの奴隷制維持推進派やもん。ロビンフッドみたいな話の展開になっていきます。
「ムーンライト」に出てたマハーシャラ・アリがここでも2番手で活躍、斬新なネックレスしてますw
ちょっと意外やったのが、19世紀のアメリカでは民主党と共和党の感じが今と真逆に描かれてるのよねぇ。この辺は勉強不足なんで現役の学生さんにご教授してほしい。
女子供にも銃を持たせて戦う姿を目の当たりにするとアメリカの銃規制問題もそう簡単には解決しないな、と。
えりみ

えりみ