shira

ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男のshiraのレビュー・感想・評価

3.5
19世紀末、そして20世紀初頭の二つの時代を行き来して、ニュートンナイトと
その子孫にまで続く尊厳を懸けた闘いを描く本作からは、誰かにプライドを踏みにじられた時、人は大いに怒りをあらわにして良いという強いメッセージを受け取ることができます。

尊厳をもって生きることについては、人種や性別、思想、位など関係なく、"同じ二本足で歩く者"として平等であり、誰もそれを侵害する権利はないのです。

現代日本に目を向けると、いまだに耐え忍ぶことを美徳とする風潮が続いていますが、これこそ巡りめぐって自身の生きづらさを生んでいるのではないかと思います。

権利を主張し闘う者たちを嘲笑うのではなく、むしろ身を焦がすほどに熱い気持ちをもって社会と向き合えない己を恥じるべきではないか。
マシュー・マコノヒー演じるニュートンナイトのギラついた眼が私たちにそう訴えかけてくるようです。
shira

shira