雰囲気がどことなく「キャロル」に似ていて、冒頭の船のシーンで同室になったお姉さんとの恋が始まってしまうのではないかとドキドキしてしまいました。もちろん全然違ったのだけど、あのお姉さんとっても好き。「アイルランドからの手紙はすぐ届く？」「時間がかかるわよ。最初だけね」ここの返しがすごく好き。
50年代のレトロで可愛い街並みや内装、ファッションなど見ているだけで楽しい、キュンとします。エイリシュの独特の訛りもチャーミング。日本でいう上京物語みたいなもので（ちょっと人に恵まれすぎだし上手く行きすぎな気もするけども…）、スケールは違えど、田舎と都会の対比ってどの国も同じようなものなんだなあと思った。人が少なくて近所付き合いが密なぶん、噂が広がるのが早くておせっかいなおばあさんがいる田舎…日本だけじゃなくやっぱりこういう人たちって国を超えて存在するんだな、と。笑
ストーリー（というか主人公のエイリシュ）には賛否両論ありそうだし、個人的にもうーん…と思ってしまうところもあったけれど、でも気持ちが分からなくもないので否定はできないな…。エイリシュの置かれた状況を考えると、女子なら多かれ少なかれ共感できる部分はあると思う。ただ、最後の決断は誰かに気付かされるんじゃなく、もう少し能動的にして欲しかった気もする。
ラストは個人的にはとても好き。幸せな気持ちになれました。トニーの弟くんが良いキャラしてた。
