リーアム兄さん

ゴースト・イン・ザ・シェルのリーアム兄さんのレビュー・感想・評価

3.3
【好きなセリフ】
荒巻大輔「人は個性を美徳とされて初めて安らぎを見出せる。」

「攻殻機動隊」のハリウッド実写リメイク版。
電脳技術が発達し、人間が体の一部をサイボーグ化させて生活するようになった世界、サイバー犯罪やテロ攻撃を防ぐ「公安9課」に所属するミラ・キリアン少佐(スカーレット・ヨハンソン)は荒巻課長(北野武)のもと、バトー(ピルー・アスベック)ら仲間と共に活動していた。そんな中、人間の意思を持ち、機械の体を持つ兵器を生み出そうと研究をしているハンカ社へテロ攻撃が行われる。少佐と9課はそのテロの首謀者であるクゼ(マイケル・カルメン・ピット)を捕まえるべく、捜査を始める。しかし、捜査を進めるにつれ、少佐が自分が何者かということを疑問に持ち始める。

原作の「攻殻機動隊」をすべてしっかり見ているわけではないけど、ハリウッド解釈全開で、原作と描写が変わっている場面が多くなっていた。
そもそも原作では「草薙素子」が主人公だが、本作では「元」草薙素子という扱いになっており、前提からもう別作品として見た方が変な感情を持たなくても済むかもしれない。

ストーリーとしては、映画の尺に収めるために無理やり手を加えたりした箇所も多々見えるが、映像美はとてもよく、世界観を出すことができていた。

これは原作もそうだし、ほかの映画、例えば「ブレードランナー」や「フィフス・エレメント」などもだが、近未来となると「ネオン」「中華風の街並み」「雨」「夜」という混沌とした風景が描かれるのは何故なのだろう…

映像美や「攻殻機動隊」の世界観再現を考慮してのスコア付け。