キャベ

ゴースト・イン・ザ・シェルのキャベのレビュー・感想・評価

2.6
映画が始まって10分で気づく、圧倒的な「わかりやすさ」。
違うんだ。攻殻機動隊はもっと「わかりにくい」もんなんだ。

劇場版もTVアニメ版も観ましたが、やっぱり自分にとって攻殻機動隊の原点は士郎政宗のコミック版です。

そしてコミック版の最大の特徴は「圧倒的な情報量」。
もうほとんど、わけわからん情報で溺れてしまいそうなくらい、コマの外側に補足の文章が書かれてているのです。大量に。

宗教・哲学・テクノロジー‥補足の内容は専門用語をバンバン使い、非常に難解。
しかしそれこそが、自分にとっての攻殻機動隊。

だからこの映画にも、画面の上下左右全部に、細かい補足の文章が常に表示されているくらいの情報量と難解さが欲しかったんですが、色々はしょりすぎ。単純化し過ぎでしょう、これ。



良かったところ。

まずキャスティング。
バトーとかトグサとか、割としっくりきました。
劇場版のシーンを再現しようとしているのも、映画スタッフの原作への愛を感じました。
あと、アニメ版と声優さんが同じなのも良かったです。

悪かったところ。
戦闘シーンの画面が暗い点。‥これはCG使ってると仕方ないんですかね。
あと、ストーリーの起伏に乏しい点。
ビートたけしの台詞が聞き取れない点。
舞台となる未来都市のデザインセンスが最悪な点。

‥そんなこんなで、低めの評価です。攻殻機動隊と思わなければ、もうちょいマシ‥かも。
キャベ

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