【STORY】
46歳で自ら命を絶った作家デヴィッド・フォスター・ウォレスに、ローリングストーン誌の若手記者デヴィッド・リプスキーが密着取材をするロードムービー。
【REVIEW】
久々に出会ったダメダメ邦題作品。
ジェイソン・シーゲルとジェシー・アイゼンバーグの落ち着いた演技が、心の傷や苦悩に向き合いながらも軽口を叩き合う今作の作風にぴったり。
ただの一般人でも、100人の賞賛が1人の悪口で帳消しになる気持ちはわかる。
タレントだろうと芸術家だろうと、注目されればされるほど、批判の声の数も一緒に増える。
「ファン:アンチ=18人(90%):2人(10%)」の時に批判してくる2人分の声より、「ファン:アンチ=9900人(99%):100人(1%)」の時に批判してくる100人分の声の方が、割合は減っていても人数が増える分、きっと感じ方は大きい。
心が相当強くなければ、有名になればなるほどそうして傷つくことも増える。あまりに残酷な「有名税」を改めて考えさせられる、丁寧な会話に溢れたロードムービーだった。
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