雨丘もびり

アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発の雨丘もびりのレビュー・感想・評価

2.0
やだ、エスターのお父さん(+ +;)。

「ミルグラム実験(俗称:アイヒマン実験)」について少し知ってる人なら、特に新しい情報は得られない所感。
『ピーター・セラーズの愛し方』っぽい"第四の壁"突破型のメタフィクショナルな演出は...ちょっと意図を掴みかねます。劇は淡々と進むので実験の生々しさは良くも悪くも控えめ、かな。

「アメリカでは知人を6人たどると大統領に繋がる」という噂の元ネタもこの研究者だったか。そこ知れて少し嬉し🙂。

被験者の役職は「先生/生徒」なのに、字幕では「質問者/回答者」になってるの何で?ここ実験では重要な点じゃない?
(先生は生徒のミスを罰するのも仕事のうち、っていう心理誘導がカギなのだから)
てゆうか、かなりキツめに拒否しないと止めさせてくれないじゃんw。被験者に対してフェアじゃないなと思った。


「大きなプロジェクトの1部分しか関われない職員は、上司の命令に無判断に従う"代理人状態"に陥りやすい。
命ぜられた作業に自分の心(善悪の判断)を差し挟まず、責任感や罪悪感を上官に預けて、ただ任務を完遂することだけに努める心理状態に陥る。」


.....邦題には偽り有り、かな。
30分くらいのドラマにまとめられそう😅。実験の倫理性を議論する場面はもっと綿密に観たかった。