CIAの内勤として現場のエージェントをサポートする主人公が、とある事情から自らがエージェントとして事件を解決するスパイアクションコメディ。
物語的に大きな裏切りがあるわけではないですが、作中の仕掛けの一つ一つが、ぽっちゃりおばさんな主人公スーザンにハマっているのが魅力でした。妙にリアリティのある変装する人物や、スパイグッズの数々、その上で、彼女がドタドタ走る姿が愛らしく、それでもアクションはカッコよく決めてくれて、痛快でした。特に序盤あたりは「ひょっとしてスベっているかな？」と思われるものも、中盤以降、彼女の一生懸命な活躍を応援したくなります。
おそらく本作の笑いどころである、ジェイソン・ステイサム演じるフォードが愛すべきポンコツで、彼の一挙手一投足が全て面白かったです。真面目な役を演じることの多いジェイソン・ステイサムですが、終始口先ばかりの役立たずっぷりで、その強面とのギャップで、大いに笑わせてくれました。その他、アルドやナンシーといった、主人公スーザンの仲間達が、皆個性があって、魅力的でした。
エンディングのアレもそうですが、役者陣が豪華だし、作っていて楽しそうな雰囲気が伝わってきてよいです。コメディとしてもスパイアクションとしても楽しめた、よいバランスの映画でした。
