このレビューはネタバレを含みます
罪の「余白」ってなんでしょう?
鑑賞中ずっと考えていました。
安藤の一人娘、加奈が転落した原因が、故意なのか過失なのか。
彼女は自分の意志で手すりに登ったのか、いじめにより登らされたのか。
加奈と咲・真帆らの仲は本当によかったのか。
そういった黒に近いグレーの部分が「余白」だったのでしょうか(言わぬが花なのでしょうね)。
そして、ベタについて。
鑑賞中は、単純に、狭いところへ入れられると、互いを攻撃し始めるんだよ、と言う習性を、学校というクローズドな世界になぞらえているのかなと捉えてました。
ベタについて少し調べてみて、淡水魚にありがちな凶暴性のことを読んだときに、「ああ、ベタ=咲 なんだ」と。
美しく華やかなヒレを大きく広げて相手を威嚇し、攻撃する。
その環境による変化にショックを受けると、手を付けられないほどに暴れまくり、飼い主にできることはなにもないのだとか。
初めに安藤と加奈がベタを見ながら話していたことが、ここで思い起こされます。「もっと広い場所に入れてあげれば…殺し合わないかも」。
この学校はミッション系で、教会のシーンも出てきましたが、クリスチャンの言うところの「原罪」とは少し違う気がします。
これがなんなのか。
気になりつつ2回目の鑑賞をしています。