アメリカのリメイク版を見に行く前に、先に元になったこちらを鑑賞しました。
フランスの聴力に障害がある酪農家一家を舞台に、回りの家族とは異なり、健聴者で音楽の才能がある娘が、家族と自分の進むべき道の間で葛藤していく物語でした。
学校の演奏会で突然音がなくなるシーンは、家族がどのように世界を認識しているのか追体験できるような感じで、表現が巧みだなぁと感心しました。
また、夜に父親のためだけに歌うシーンは本当にジーンとくる感じで、一番好きなシーンだったなぁと思います。
下ネタが多いのは、回りの世界とのコミュニケーションが難しいため、明け透けに下ネタを話さないという社会の常識と解離していることとか、音が聞こえないため普通に楽しめる娯楽が少なく、性的な方向に向かっていくしかないとか、そういうことまで表現していたのかなぁとか色々と考えられる部分かなぁと見ていて考えました。
最終的に、選挙はどうなったんだろうとか色々と疑問な部分もありますが、ラストの方の感動がそれ以上に大きく、素敵な作品だったと思いました。
