「エール!」La Famille Bélier(2014)
「練習とは何だ?間違えても歌う事だ」
「私には才能があるの?」
「全てを疑え。しかし私が言うことだけは信じろ」
「ドライブ・マイ・カー」がアカデミー賞作品賞にノミネートされた。同じノミネート作品に「コーダあいのうた」があった。「コーダ」はフランス映画「エール!」のリメイク。Amazonプライム・ビデオに「エール!」があったので観てみた。
「コーダ」は漁業を営む一家の物語だが「エール!」は酪農を営むベリエ一家(原題)を描く。乳牛を飼いチーズを作ってマルシェで販売する。
主人公ポーラ・ベリエは16歳。父と母と弟の4人暮らし。ポーラ以外はみな聾唖だ。市場でチーズを売る時お客とやり取りするのがポーラの役目だ。
ポーラには歌の才能がある。音楽教師に国営ラジオのオーディションを受けてみないかと誘われる。憧れのパリ!
しかし家族の中で唯一健聴者である自分がいなくなったら家族の暮らしはどうなる?
自分の未来か、家族の生活か。引き裂かれるポーラ。
とは言うもののあまり深刻にならずに物語は進み感動的なフィナーレを迎える。
一家が乗る黄色いルノー・カングーが可愛らしい。
現村長が農耕地を工場に売却する開発計画を発表。憤慨したポーラの父は村長選挙に立候補。聾唖者が立候補することに周りの人が誰も反対しないのが良いな。
心温まる家族の物語。さてアメリカ版も観に行ってみようかな。