たま

エール!のたまのレビュー・感想・評価

エール!(2014年製作の映画)
4.0
旅立つんだ今夜
逃げるんじゃ無い
飛び立つんだ♪

もうズルいですこの歌は……
やられました。

途中まで主人公ポーラが、ほんとにしっかり歌うシーンが無く、学園祭のシーンですらほぼ無音だったのに。
ラストにようやく美しい歌声が響き渡り、その才能に納得したところに、突然手話を取り入れたことですっかり号泣。

それまではコミカルに軽いタッチで描かれていたし、下ネタも満載だったし、そこまで感動してしまうなんて思ってもみなかったのに。

ポーラ以外の家族は両親も弟も耳が聞こえない。
酪農を営みチーズを作り販売する。商品の説明も販売もポーラの役目。
お互い協力し合い、補っていくのが家族と言うのもだけど、可能性を制限されてしまうのは良くないよね。
家族の気持ちも勿論分かるけど。

ポーラの美人でお洒落で色気のあるお母さん。表情の豊かさが楽しい。
生まれた時ポーラの耳が聞こえると知った時は泣いたと言うので、余程嬉しかったのかと思ったら、ろう者の気持ちが分からない子に育つのでは……と心配しての涙だったって言うから、とても意外だった。
いえいえ、とんでもない勘違いでしたね。とっても優しい子に育ちました。

コーラス部の教師トマソンの挫折感、才能を生かして欲しいと思う気持ちもなかなかグッと来る。

それにしても仏では、学生が歌う歌もあんなに妖艶なものなんですかね?!
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