天津甘栗

エール!の天津甘栗のレビュー・感想・評価

エール!(2014年製作の映画)
3.2
CODAから入ったのであらゆる点で物足らなさを感じてしまいました。
話の筋も登場人物もほぼ同じなのに、演出によってこうも捉え方が変わるものかと思った。

まず、本作のポーラは CODAのルビーと比べて内向的で、加えて気性の荒い兄貴という緩衝材がいないため、両親の毒っぷりをストレートに受け苦しみが強い。
あと、ポーラが家族の手話をいちいち発声して訳してくれる事に違和感。虫の声等の自然音の中、激しい手話から生じる音と字幕表示のみで家族の会話が続くCODAの方が格段に演出上手。

ラストではやはり感動するけど、ヘンな歌詞に引っかかる。愛の歌で「揺れる君の乳房」なんて表現、邦楽ではあり得ないから笑
善し悪しではなく日本人が持つ価値観と大きな違いを感じた。愛と性欲が密接で、それがごくごく当たり前にポジティヴに繋がっている、フランス人ならではの感性。
天津甘栗

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