「練習とは 間違えても歌うこと」
…自分の、まだ聴いたことのない声に
驚き戸惑うポーラの姿が、とても初々しい。
歌える喜びと夢に 胸をふくらませるが
家族は誰も
彼女の声も、歌も、夢も、知らない。
悩んだ末に 諦める彼女はこう言う
「私には役割がある」
「役割」はいつも、話を複雑にする。
純粋にやりたいこととピッタリハマれば良いが、大体はそう上手くいかないから。
学校のステージで歌う娘と
その歌に涙し 拍手を贈る観客
それを見た父は、娘の喉元に手を当てて“歌ってくれ”と言う
じっと響きを感じとる
確かに聴いたぞという、その顔
間違えても 届かなくても
歌いたい・・・その思いで歌い続けて 掴んだもの
届いたのは 言葉ではなく「気持ち」
ここまで「伝わったのか」を確認できる家族って、素直に羨ましい
こちらは、情けなくも
我が言葉の不自由さに、イライラするほどね。