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夜の診察室のbluetokyoのレビュー・感想・評価

夜の診察室(1971年製作の映画)
1.8
松坂慶子さんが出ていなかったら100%DVDになっていなかったに違いない。カルト映画というのは得てしてそうしたものである。
それにしても、DVDのケースが緩い。かなり、借りた人がいるんだろうな。自分もそうなんだけど。
自分はやらなかったが、早送りして、途中までで、なあーんだ、で終わり。そういう映画である。性、性欲をテーマにしていると、ヌード、セックスシーンがなければ、東映エロ路線とか、日活ロマンポルノが出てきてしまうので、どうしても、存在意義がなくなってしまうわけだ。
製作サイドも、あんまりやる気はなかっただろうな。
ヌード、セックスシーンがないかわりに、その手の医者という設定なので、セリフには、たくさん出てくる。ただ、セリフで言われてもなあ、というところだ。
松坂慶子さんにとっては、黒歴史的映画なんだろうけど、内容からは、黒歴史にすらなっていない。

簡単にあらすじ。
舞台は、医学博士麻生周造が経営するセックス相談専門の医院。娘の梢は、心理学を勉強している女子大学生で、父親の医院を手伝っている。

ある日、柳田民代という女性が訪ねて来る。なんでも、夫が不能になってしまった、ということの相談である。

治療のためいろいろとやってみる。たとえば、以前は、妹が同居していたので、第三者がいた方がいいのか、ということで、従兄弟で、ポルノ小説の作家をやっている榊に頼み込んで、一緒に、夜泊まってもらったりした。

最終的には、以前住んでいた部屋と同じように、模様替えしてみたら、上手くいったのであった。

次は、中沢ルミコという女性。夫が異常に嫉妬深くて、自分が外出する時には、手錠をかけたり、貞操帯を付けさせられたりした。

夫は、短小で早漏なんじゃないかと悩んでいたのだ。そんことはないと説得すると、夫は自信を取り戻し、嫉妬深さはなくなった。

ある日、梢は、ポルノ作家の榊と出会った。榊は、数々の浮名を流しているプレーボーイという噂だったので、梢は警戒して、自分も、セックスの経験が豊富な女性だとウソを付いていた。
バレてしまったので、仕返しに、榊の女性関係を暴いてやろうと、医院にある、心理学のカードを持って行って、診断してみた。すると、驚くべきことに、榊はセックスの経験がなかった。
なぜないかというと、榊には、かわいがっていた妹がいて、早くに亡くなってしまったのだ。それで、女性とセックスができなくなってしまった。
梢は、妹と同じ髪型にしてみた。
榊は、梢と結ばれるのだった。

ついでの話だが、父親の麻生周造も妻を亡くしていたが、医院の入居しているマンションの地階の喫茶店のオーナーの女性と結ばれたりする。

ということで、最後はハッピーエンドである。

最後の方は安心の明るいラブコメディとしてまとめてきている。
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