ロアー

君を探してたのロアーのレビュー・感想・評価

君を探してた(2003年製作の映画)
3.5
宇宙には生命体がいると信じ、信号を送り続けていた研究者。ついに宇宙から返事が返ってきたものの、車で事故を起こし亡くなってしまう。同乗していた妊娠中の妻も車から投げ出されお腹を強打し、その影響で脳に障害を持って生まれた息子ローヒトは成長しても幼い知能しか持てず小学校へ通い続けていた。ある日、亡き父のパソコンを見つけたローヒトが宇宙に向けて信号を送ると街にUFOがやってきて・・・

+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

リティクのパパが監督でリティクが主演の大ヒットSFシリーズ。日本にはシリーズの3だけが「クリッシュ」として入って来ていて、これがそのシリーズ1作目です。DVDも配信もどうにもならんくて詰んだ!って思ったけど、古い映画なら逆にYouTubeにあるというありがたきインド映画あるあるで観れました。
ホントはインド映画から少し離れてみるつもりだったのに、ちょっと触りだけって思って見始めたら3時間あっという間で、えっ、もう終わり?とか言ってて推しを観たいという欲が深い。

前半のリティクは発達障害がある役をまるでリティクじゃないみたいに演じていて、笑顔がイノセント過ぎて何故かいたたまれませんでした。
外見は大人なのに中身は8歳児。ちびっ子と同等に遊んでる姿がかわいいし、そもそもちびっ子とつるんでも全然親や先生に見えないところが役になりきっててすごい。ダボっとした服で筋肉は隠せても隠しきれない足の長さにニヤニヤしちゃう。しかも「ヒャヒャヒャ!」って笑ってた!リティクが「ヒャヒャヒャ!」って笑ってたよ!(だから何)

宇宙人にパワーをもらった後半は、リティクパパが息子のすごいとこ全部盛りにしてきました。
よっ!うちの子SUGOIでしょ!
ダンスにバスケに筋肉に専門知識の長台詞と全部ぶっこんでくるし、脱いだらすごいしメガネとったら超美人ってやつを実写でしてやられました。そもそも前半との演じ分けもすごいので、結局丸ごとリティクのすごいとこ全部盛り映画です。

そしてこの映画、女性陣もすごく魅力的でした。プリティさんめちゃかわいくて、出てきた瞬間こんなの青少年みんな惚れちゃう~!って思ったし、ママ役のレカー様もめちゃめちゃお綺麗で凛とした強い役がとっても素敵でした。リティクを叩くシーンの時「強く叩くって警告されたけど冗談かと思ってたらマジでぶっ叩かれてびっくりした」ってエピソードを知って、びっくりしちゃったリティクにも和むしマジでぶっ叩いたレカー様にも惚れるしでもう♥

いろいろツッコミどころはあるものの、台詞の端々に名言が出てきて、脚本にも携わってるリティクパパがまっとうな正義感と倫理観を持った人なんだってことが伝わってくるところも良かったです。

ローヒトみたいにリティクも昔イジメにあってたって言うし、いじめっ子にスクーター壊されちゃったエピソードもリティクが自転車壊されちゃったホントの話からきてるらしくて、そういうの全部知ってるパパが作ったお話って何かすごく切なくもあるしあったかい。
さりげなく宇宙人の手もリティクと同じで親指が2本あったりして、そういうところにもなんかじんわり来ちゃう。

今回は最後まで「E.T.」っぽくまるきりSFな映画で終わっちゃってたので、この後どうやって仮面のヒーロー映画になるのかすごく気になります(3であらすじを教えてくれたはずなのにすでに忘れちゃった)
どうせならシリーズ全部最初から観たかったけど「クリッシュ3」のあのイノセントなローヒトパパの若かりし頃がこんなだったかと思うと、何だか意外な一面を見た気分になれたので、シリーズ逆に追ってみるのもまた楽しかったです。
ロアー

ロアー