hideharu

スリーウイメン/この壁が話せたらのhideharuのレビュー・感想・評価

3.0
2021.10.27レンタルDVDで鑑賞。

またしてもフィルマはジャケ写真を載せていない。レンタルDVDもあるくらいなんだから。それにキャストのリストも主演級の俳優がいっぱい漏れている。ここのリストにあるのはオムニバスの第1話の出演者だけじゃない?
仕事してくれよ、フィルマ。

大好きなシシースペイセクで出ているので前から気になっていた映画。と言ってもテレビ映画です。

3話からなるオムニバス。
1952年、1974年、1996年のそれぞれの時代で語られる。妊娠と中絶についてのドラマ。シシーが出てるからと単純な理由で見たのであまりのテーマの重さにドッキリ。

52年、デミムーアの演じる看護婦は戦争で夫を亡くしたばかりなのに一晩の過ちで妊娠してしまう。この時代は中絶は違法な上に世間の目もとても厳しい。
デミムーアは自分は見世物女優と思ってて「 私はマ○コに編み棒を突っ込むくらい平気」って感じで、それを演技派と勘違いしてそう。

74年、シシースペイセク演じる4人の子持ちの主婦。やっと大学に復学できたと思った矢先に妊娠が発覚、さてどうしたものかと悩む。女性の自立が叫ばれる時代が舞台なのなかで彼女の決断は?シシーって上手いね。4人も育ててきたという自信からか凛とした強さを感じました。

96年、シェール監督、出演。そのせいか1番キャストも豪華。当時の若手有望株だったアンヘッシュ、ジェダピンケット、「スクリーム」のマシューリーラードも出てるし、ベテランではアイリーンブレナン、リタウィルソン、ダイアナスカーウッド、クレイグTネルソン(Mr.インクレディブル)とテレビ映画とは思えない。
教授と浮気して妊娠したアンヘッシュが中絶を決意するものクリニックの前では中絶反対のデモが。
ラストが意外でチョッとビックリしたけどアメリカではこの手の事件はよく起きてるみたいですね。

話によっては尻切れとんぼの様に終わってしまう。その後どうなった?って感じ。それは自分で考えろって事か?
しかし中絶って難しい問題だよね。親になるのに資格や免許は必要ない。無責任なアホでもセックスすれば妊娠する可能性がある。そんな奴らの子供になったら悲惨だろう。しかしこれから生まれてくるであろう子どもの命を奪う権利も誰にもない。
生活に余裕がないと産む側の都合もあるだろうし、当事者でないものが口を挟む権利もない。

本当に難しい問題。それぞれがそれぞれの答えを見つけるしかないんだろうなぁ。
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