字幕版を鑑賞。初めてのジャン・ルノワール監督作。
これ程の傑作を今迄見逃していたとは。
演劇と映画の完璧な融合。イタリアの艶笑喜劇を、それを演じる旅芸人一座の物語とシームレスに行き来させるメタ構…
〖1970年代映画:人間ドラマ:フランス・イタリア合作〗
1973年製作で、18世紀の南米スペイン植民地を舞台に、イタリアからやってきた仮面劇の一座のヒロインと彼女に恋する総督を軸に展開する恋のさや…
映画冒頭より劇中劇の構成を取っていることが強調される本作は、幕が開くことで看板女優の人生が開けていき、そして幕が閉じることでそれが儚い夢であり、だが演じることでその儚い夢が一瞬のうちでも自分の人生で…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
舞台劇の中に現実が入りそして舞台劇という表現。一座の衣装が素敵。
カミーラ役のアンナ・マニャーニは美人には見えないけど、力強さと凛々しさで惹かれる。
カミーラと思いを寄せる男たちとの絡みの面白さも…
植民地に置かれた宮廷に劇団が訪れて公演を開くものの、劇団の座長に3人の男が恋をして宮廷内が荒れるお話
初ジャン・ルノワール。
初っ端から舞台劇を意識したような画面構成に目を見開く。「黄金の馬車」が…
『裏窓』『デジャヴ』と同じ"フレーム"を越境していくメタ映画であるが、上記の二本は窓・立体画面という物質であるのに対して、本作では舞台装置に加え作劇性という不可視的な領域までもが踏み越えられていく。…
>>続きを読むそのまま演劇、そしてオペラ♪
この物語ならモーツァルトかロッシーニが喜歌劇を作ってくれそう。
それだけ普遍的な物語ではあるけれど、よく笑うアンナ•マニャーニの魅力と原色の美しさが秀逸。
18世紀のオ…
階級差や権力、植民地主義といったテーマを愛の物語を通して描くのはいささか陳腐に感じられるかもしれない。しかし、文字通り幕が上がり下りる構成にすることで何層にも深みが増す。世界もまた演劇なのだと言って…
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