天豆てんまめ

マン・アップ! 60億分の1のサイテーな恋のはじまりの天豆てんまめのレビュー・感想・評価

3.8
サイモン・ペグとレイク・ベルの風変りなロマコメ、2人の丁々発止、開けっ広げな会話の応酬がいい。

レイク・ベルは、駅構内で別の女性の待ち合わせ目印となる本を持っていた為、サイモン・ペグに声を掛けられる。彼女は出逢いのチャンスと偽ってデートを続けるが、、バレる前&バレた後の逆展開がドタバタだけど面白い。

冒頭からノリのいい曲でホテルロビーからパーティ会場までワンカットで進むが、この軽いノリで作品のトーンがわかる。

女優レイク・ベル。他の作品で印象あまり無かったが、この作品では面白い。最初、美人には見えないのだが、顔をくしゃくしゃにして感情を露わにする彼女が段々とキュートに見えてくる。「羊たちの沈黙」のレクター博士の真似をするような腐女子ともいえるが、サイモンペグも同じ真似をするような人で意気投合。2人のノリノリのボウリングシーンやダンスシーンは、気分も上がる。

しかし、髪の毛で歯に挟まったほうれん草を取る女性、初めて見た(笑)映画だけど。結論として、レイク・ベルは非常に愉快でセンスのある演技ができる女優、と思ったら監督もするやり手の才女なのね。

あと、彼女の昔の同級生のストーカー的変態ぶりが突き抜けている。彼も重要な役どころながら(半分引きつつ)笑わせてくれる。

2人の最悪の出会いから、途中、遊び過ぎ展開だな、と思いながらも楽しめるのは、サイモン・ペグとレイク・ベルの2人の才能と相性に寄るものだろう。

2人の印象的なセリフ、fuck the past! 過去なんて捨てちまえ!といったノリで気楽に観れるラブコメとして、夜中ちょっとテンション上がったのでオケー。