kuu

愛のkuuのレビュー・感想・評価

(1986年製作の映画)
2.5
『愛』
製作年1986。上映時間31分。
鬼才園子温監督の初期短編作品。
お話は
野郎にはじめての恋人ができた。
その恋が実った喜びもつかの間、
彼女は一週間男の元を離れることになってしまった。。。

園子温ちゅう監督は、若者のやり場のない
『焦り』や
『怒り』、 ほんで
『真っ赤な愛』をごった煮にし混沌としたモノの中を垣間見せる。
※この作品は低予算やし、荒削りで音質も映像も悪く観るに耐えれない人は多々いると思います。
※また、モザイクなしペニスが出現致しますので淑女の方は卒倒の恐れがありますので鑑賞をお控えなられることを切に進言申し上げ早漏❌候で以下候。
しかし、今作品は変態園子温ってオッサンの頭の蕊(べし)の向く先を暗示した作品なんかなぁと思います。
エンディングに『バラが咲いた』を選曲するあたり彼の伝えたいことは変わっていなぁと思った。

余談ながら、
※毎回、独断と偏見入り交じる感情の赴くままに駄文を綴り申し訳ありません🙇‍♂️

山田かまち と云う人がいた。

園子温の初期作品を何かに例えるなら、
将に山田かまち だと小生は思う。
そして、若くして亡くなった彼に思いを馳せてしまう。
パンクバンド
『BOOWY』 の前進
『暴威』
ナイフのような氷室狂介(京都の京ではなく狂暴の狂の表記だった頃!)
デビューして2年後くらいかな?
その当時の動画がありましたし、お時間ある方は尖る彼らをどうぞ

https://youtu.be/Ks8H9k4d_lo

そんな尖った氷室の、暴威以前に彼と幼馴染みで、共にバンドを組んでいたのが、
夭逝の画家 山田かまち。
(エレキギターの感電死)
尖った若かりし日の氷室京介と共感し友であったことでも、はたまた彼の遺作でも、抑圧された若者の刹那的で脆いこころの
『焦り』
『怒り』
『真っ赤な愛』
てのを、小生は感じてしまう。
夭逝した彼の思いを胸を歌にしたのが初期の氷室京介なら、
夭逝した彼だけではなく、世の中のやり場のない思いを持つ若者の代弁者として映画に向かった若かりし日の園子温の思いを思うと、こころが温かくなり、独り感傷的な駄文を綴ってしまう。
山田かまちの遺作は絵画だけではなく詩も残ってて、
末筆ながら彼の詩を載せときます。

    『生きる』
          山田かまち
かまち、おまえは
人に好かれるか
好かれないかということで
生きているのではなかったはずだ。
おまえは、生きる。
ただ自分の生き方を貫く、
それひとつだけのために。
おまえは裸。
たったそれだけ、おまえの心しか
この世にはない。
おまえの生き方を貫く。
消えるまで、生命が消えるまで、
全ての力を出し切って、生ききる。
それがおまえの生き方だ。
おまえの生き方を貫け、
それは意地ではない。
美しさだ。
今までは人の言うことを聞きすぎた。
みじめな気持ちになり、
仲間が欲しくなり、
ろくでもないやつを仲間だと思い込む。
そこからおまえがくずれていく。



かまち、おまえはもっと自分を大切にしろ。
激しく美しく生きろ。
みせかけや、
その時のいくじなしなみじめさは、
軽く、安いものだ。
激しい美しさ、真の叫びこそが美しい。
くだらん連中に妥協するな。
おまえにはおまえがある。
人のことは考えず、自分の生き方を貫け。
輝く激しさだけを信じろ。
今を信じろ。
自分を信じろ。
ただその燃える、一本の生命を信じろ。
おまえは美しい。
それは誰がなんと言おうと、
変わることのない偉大な真実だ。
人に悲しまされるな、物事に悲しまされるな。



かまち、おまえは生きることを生きろ。
おまえは再びおまえをつかめ。
おまえは眠っていた。
それをゆり起こして、
さあ、
再びおまえを生きるんだ。
再びおまえを!
妥協は敵だ。
おまえはおまえしかないのだ。
おまえがおまえでなくてどうする!?
おまえは生きることを生きろ。
昔を思い出せ!
kuu

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